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2004.12.24

クエを食べながら

ここ数日、気分がすぐれなかった僕は、一昨日の夜、T君:過去、「たろぐ」に何回か登場しているT君です)と、法善寺横町の土佐料理屋、

に志むら

で、「クエ鍋」をつついていた。

 
T君をわざわざ呼び出したのは、僕である。

「クエ」

はわりと珍しい魚で、食べたことがない人もいるかも知れないので説明しておくと、かなり旨い大型の根魚で、味は、…、味を文章で説明するほど難しいことはないが、たとえて言えば、

「コクのあるフグ、霜降りのフグ

だと思ってもらって差し支えない。
(ちなみに、「チョコレート味のフグ」や「ヒョウ柄のグフ」を想像してもらっても僕にはまったく差し支えない、本当の味を知りたければ、食べてみればよい)
僕はクエが好物なので、その日はコースにしてもらって、「クエづくし」を堪能していた。

クエの刺身を食べつつ、僕はT君のアドバイスを聞いていた。
T君にしては珍しく、マトモなことしか言わない。
特に、子供の話は真剣だ。
僕がT君に聞いていたのは、離婚についてである。
T君は、バツイチなのだ。娘も1人いる。

ジツを言うと、僕ももうすぐバツイチになる可能性がかなり高い。

僕と嫁さんの名誉のため、その理由はここでは伏せる。
(別に、「憎いから」とか「浮気した」とか「暴力」とか「料理がヘタ」とかそんなんではない)
ただ、半年くらい前からそういう話はしていた。

僕は、「離婚」=「絶対悪」と考えていたのでずっと反対してきた。

しかし、僕の「離婚」=「絶対悪」という、1つの考えだけで離婚に反対し続けることが1人の人間を苦しめているとすれば、それもあまりよいこととはいえない気がしてきた。
なので、僕は離婚に応じることにした。

ただ、条件は付けた。
ちゃんと「合意書」を作って、文章にした。

・嫁さんは、遥が成人するまでは、再婚しない。
・上記に反して再婚をする場合は、親権、監護権を僕に渡す。
・前二項については、遥の意思を最大限に尊重する。


僕は、遥に「義理の親」が来ることだけは絶対に避けたい。
無論、上記のような合意書に、そのまま法的拘束力があるとは僕も思ってはいない。
(人の結婚の自由を奪うような契約は、公序良俗に反するという理由で、無効だろう)
T君も、

「そんなことは"口約束"でエエんちゃうの?」

と言ったが、僕はこのことだけは明文化しておきたかった。
…といいつつ、「合意書」の作りついでに、

・慰謝料、財産分与については、お互い何ら一切の請求をしない。

という項目も入れておいた。
もちろん、養育費の項目も作った。

T君は、上記のような全てのことを、「口約束」にしているらしい。
僕は性分としてそういうわけにはいかなかったので、紙にした。

子供の生活がちゃんとなるように、とにかくせなアカンで」

とT君は言う。(そして、ちゃんとそうしてるそうだ)
もちろん僕もそのつもりだ。
…というか、遥はもうすぐ幼稚園なのだが、その幼稚園がウチからごく近所にあり、嫁さんもその近所で次の家を探すらしいので、たぶん離婚後もしょっちゅう会うであろうし、そのあたりの心配はあまりいらない気もするが。

となりの座敷では、高知名物の

箸拳

をやりだして、エラい騒ぎになっている。
僕らも、「クエ鍋」が旨いもんで、ちょっと離婚の話は忘れて、別の話をしていた。

最後の「雑炊」も食べ終わったところで、デザートに、これまた高知名物、

文旦

が出てきた。

エラいことになった。
僕は、先日高知の友人から「お歳暮」でおいしい文旦をたくさん頂いたので、ここのところ毎日文旦を食べているんである。
(おいしいんであるが、さすがに飽きてきたところだった…、まさかここでも出てくるとはw)

T君は、もちろん文旦を食わない。
僕は理由を知っている。

僕らが「文旦」を食べずに放置していたら、40歳くらいの、いかにも「はちきん」という感じのオネエサンが、

「アンタらは、なんで文旦を食べんが!!?」

と、豪快な土佐弁で聞いてきた。
僕は、自分の事情を述べたが許してはもらえず、シブシブ一口食べた。
…やっぱり文旦だった。

T君も事情を述べた。

「僕…、実家がくだもの屋でして…、果物食べると下痢するんです」(←本当)

特に柑橘類はダメらしい。
幼い日の正月に、死ぬほど食わされたのがトラウマになっているそうな。

それからあとは、お酒が回ってあんまり覚えていない。
とにかく、T君の的確な(?)アドバイスのおかげもあってか、それ以降僕の気分はずいぶんとラクになった。

離婚届は、まだ出してはいない。(ハンコもついていない)
嫁さんも遥も、まだウチにいる。

今晩、遥が眠っている間に、枕元に置くためのプレゼントもちゃんと、用意してある。



アニメ主題歌

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コメント

たろーさん、こんにちは。

このお話、最後に何かオチがつくのかしらん?
と、真剣に読んでしまいましたが、本当ですか?
だとしたら、イブに読むには、あまりにも悲しすぎます(クスン、クスン)。

たろーさんご一家のお幸せを祈るばかりですが、私が慰めてあげたいですが、40過ぎのおばさんじゃぁどうしようもない(笑)。

んなことを考えながら読んでたら、森永チョコレート小枝~黒糖のブリュレ(期間限定)一箱食べ尽くしてしまいました…(-_-;)

投稿: まりあ | 2004.12.25 17:43

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