在イラク邦人人質事件について
今回の事件については、昨日の夜からアチコチで様々に、もうこれ以上取り上げようがない、というほど取り上げられていたので僕は特別何も書く気はなかったのだが、一応基本的なことだけ書いておこうと思う。
あちこちのブログ等で、最もよく見かける論調は、
「国の体裁と3人の生命と、どちらが大切なんだ!自衛隊は引き上げるべきだ!」
というモノである。
おっしゃるとおり、ごもっとも、なんである。
身柄を拘束されたのが、単純な日常生活を営む市井人、ということであったならば、全くもってそのとおりなのだが。
今回の場合は、違う。
今回人質となっているのは、この情勢のイラクにおいて、誰かから強制されたわけではなく、己の信条・信念でもって活動していた3人である。
生命が危険にさらされる自覚は、当然あったと思う。
これについては、先日、イラクで拳銃を突きつられた、勝谷誠彦氏の意見が参考になる。
私はイラクに向けて日本を発つ前に「特異事態発生時行動指針」という書類を信頼できる筋に寄託しておいた。親族ではいけない。親族は冷静な判断が出来ないからである。そこで書いた中で最も重要なのは今回のような事態になった時の判断である。私の遭難時には「日本国政府はいかなる妥協にも応じるな。見捨てよ」という声明を即時に事務所を通じて出すことになっていた。国家の警告を無視して行く以上それは当然のことでありその一言が政府を縛る卑劣なる輿論の縄を切ってあげることになるのである。無論それは私個人の生き方で他人に強いることではない。
今回の3人も、近い考えであったと思う。
ならば、日本という国家が、サラヤ・ムジャヒディン(戦士隊)と名乗る団体の、暴力的要求に屈してはならないと思う。
(そもそもの、自衛隊のイラク派遣についての是非の問題はまた別の問題である、日本とアメリカの関係、というのは孕んでいる問題が多岐に渡るので、簡単には書けない)
今後、同様のテロ的行為を防ぐ、という意味でも簡単に要求に屈してはならない。
| 固定リンク
「ニュース」カテゴリの記事
- これはイイ!!!「ペリカーノ」(2009.06.09)
- タバコ増税反対!(2008.08.15)
- コンプライアンスを無視する企業は許さない(2008.06.17)
- 高知街ラララ音楽祭2008(2008.07.01)
- 速報!!!(2008.07.02)
「日記・コラム・つぶやき」カテゴリの記事
- これはイイ!!!「ペリカーノ」(2009.06.09)
- 【新曲】「俺ん家寄って行きーな」ブルース【やけくそ】(2009.06.02)
- 新曲「きっと、未来。」&Sakamoto7代表曲一覧。(2009.05.30)
- 「たろーのギター教室」専用blogを作りました!(2009.05.26)
- 「たろーのギター教室」はじめます!!!(2009.05.23)
「経済・政治・国際」カテゴリの記事
- 新曲でけた!(2008.08.17)
- タバコ増税反対!(2008.08.15)
- コンプライアンスを無視する企業は許さない(2008.06.17)
- 資本主義の未来(2008.04.10)
- セコい日銭の稼ぎ方。(2008.03.17)














コメント
拝読して共感したのでトラックバックさせて頂きました。僕も現行法下での自衛隊派遣については決して賛成ではありませんでしたが、それとこれとは別な気がします。福田官房長官も以前、ボランティアなどで勧告などを無視してあまりに軽率に行動する人が多いと危惧してましたが・・・。家族が「絶対助けて」「自衛隊撤退して」なんて言っていて、まぁ親族ですから心情的には仕方ないとは思うものの、なんだかなぁ・・・っ気もしました。
投稿: たいむ | 2004.04.09 13:02
こんばんは。TBを貼っていただいてありがとうございます。そこから辿って来ましたまいくろと言いますm(_ _)m
勝谷氏の意見。たろーさんの記事から飛んで読みに行きました。勝谷氏が記事を書いていらしたとは知らず、とても参考になりました。
己の自己責任というか、危機管理というか、1つの記事を読んだだけで、あの地に行くのがそれだけ重大な事だというのが、ひしひしと感じられました。
彼らは、どうだったんだろう。
考えはしますが、こうなってしまうともう本当に難しいですね…。
投稿: まいくろ | 2004.04.09 20:13
コメントするのが非常に難しい問題ですね。
「責任の所在」という観点からすれば、非は彼等にあると思います。
閣僚も言葉を選んではいますが、同じ論調ですね。
が、もし彼等が僕の身内なら、何を優先しても「助けて」と願うとも思います。( 自業自得だとしても )
投稿: Sleepy | 2004.04.10 10:42
今回のイラク人質事件に関し、人質になった3人は国の警告に対して従わずバグダットに行った事により、自衛隊退去の要求をされる手段とされた事は、国に対して不利益な行動をしたと思います。危険地域にあえて行っておきながら、拉致、拘束されたからといって国に対して助けるのが当然のように家族が訴えるのはおかしいと思います。ましてや、外務省の対応に対して文句を言っている拉致された女性の兄弟の言動はちょっと目に余るものがあります。そこまで言うのであれば、彼女をイラクに行かせない様にすればいいのですから。自己責任でイラクに行っているのですから。解放された事は良かったことですが、解放された3人およびその家族が今回の事で多くの人に迷惑をかけたという事を分かってくれればと思います。
投稿: ませかつひと | 2004.04.16 00:23
今回の一連の経緯について、人質家族の一部の言動は、非難されても仕方がないものであったと感じました(もしも江戸時代であったならば完全に”処罰”の対象であったでしょう、しかし今は時代も法律も、多くの人の思想もいろいろと違いますから)が、まもなく帰国する3人の行動及び責任等については、非難されるべきではない、と考えます。
理由は様々ありますが、今はうまくまとまりませんので、明日以降に後述することにしたいと思います。
投稿: たろー。 | 2004.04.16 09:28
イラクでの日本人人質事件について、人質になった人たちにたいして今、自己責任ということが問われているようだ。
たしかに、自分の意思で危険な地域に足を踏み入れたのだから、当然、自己責任というものはある。
これは否定できない。
しかし、彼らの行動がまったく無意味なものであるかというと、そうはいえない。
(もっとも今回人質になった3人の人たちについて私自身詳しい情報を持っているわけではないから、あくまで一般論の域を出ないが)
日本という国が、世界に関わってゆく場合、
NGOやその他中小の民間の組織(まったくの個人でそうした行動に関わろうとする人たちも含めて)の存在は、重要だ。
国家間のつきあい、あるいは企業間のつきあいだけでは、お互いの顔が見えてこない。
また、自らの安全を完全に確保したうえでのアプローチでも同様だ。
歴史も民族もまったく異なった国の人たちの中に入ってゆこうとすれば、程度の差こそあれ、いつの場合も危険はある。
しかし、そうした危険をすべて回避しようとすれば、そうした国に住む人たちとのコミニュケーションはとれない。
彼らの本当の顔を見、私たちの本当の顔を見せようとすれば、危険は避けて通れない。
判断力は必要だ。
自制も必要だ。
しかし、ときにはある程度の危険をおして入っていってはじめて道が開ける。
いわゆる第三世界といわれる地域に暮らす人たちの対日感情は、ときに私たちがびっくりするくらいに良い。
良かった。
この感情をひっくりかえすことは、ある意味で、日米同盟がひっくりかえること以上におそろしいことだということを、
私たちは認識すべきだ。
投稿: 午後の幽霊 | 2004.04.17 15:39
「人質」をサーフィンしていてこのサイトに遭遇しました。
解放された三人に対するバッシングに対して、憤怒の思いを感じていた私としては、興味あるテーマだったのでTBしました。
そもそもこの問題は、民主国家のあり方を問う問題でもあります。国家は国民に対し様々な義務を負います。国民も然りです。国民は、国家に対し権利を有します。しかし、国家は、法律の遵守以外国民への権利を有しません。それは、国家が、人間の集合体だからです。国民の暮らしが平安になるためのあらゆる方法を模索するために存在します。その方法を模索する役目を担うのが政府です。そのために、国民は選挙で国会議員を選出し、その方法を模索して貰うのです。その元締めが、政府です。飽くまで、国民がピラミッドの最上位にあるのです。
専制君主国家であれば、国家たる国王の意思に叛く、或いは反する行為は許されない。国王の胸先三寸です。
しかし、今は民主国家であり、法治国家なのです。民主国家では、個人の行動・思想・表現の自由は憲法で保障されるのです。公序良俗に反しない限り。
今回の事件にしても政府は、国民に対し公序良俗に違反していない彼らの行為に対し「行かないでください。危険です。」と自制を求めることができても、「行くな。」とは言えないのです。又、言うべきでないのです。
何故なら、国家政府は、如何なる状況であれ国民の生命・財産を守るという大前提があるからです。それを脅かすものは、最大限の努力でこれを排除しなければならないのです。
この点において。今回の3人の行動は「人道支援」「真実を把握する」という高度の目的でイラクに潜入したわけです。この三人に対し、非難する権利は政府にはない。国民の生命財産を守った国家政府に、国益に反する状況が発生したか?
1.国民は?
ただ、按ずることはあっても何も行動できなかった。やろう にも出来なかった。ほとんど他人事。一部デモだけでも起こ した人たちは立派である。
2.政府は?
アンマンまで副大臣を派遣したが、周辺情報の収集に追わ れ、後手後手の行動しかとれず且つ、何処にコンタクトすれ ば最も効果的かさえ判らず右往左往しただけだった。聖職者 協会すらコンタクトしていない。
3.現地にいた自衛隊は?
駐屯地内に、震えるアヒルのように閉じこもっていた。「不 測の事態に対応できるのは自衛隊だけだ」といって送り出さ れたのではないのか?命の危険を感じるといって、穴にこも る軍隊など、そもそも必要か?国民が、人質に取られること は不測の事態ではないのか?
「人道支援に来ました。」といって、装甲車、機関銃、軍 服、戦車で東京の街を走り回られたら、日本人は感謝するだ ろうか?いや、きっと感謝するのだろう。だから、派遣支持 者が6割以上いるのだ。
何れにしろ、如何なる状況下でも、国民の生命保護は国家の最大目的である。
これって、日本、世界の常識でしょう。
それでも、非難する貴方。ゴールデンウィークに危険な海外(韓国、フィリピン、豪州、タイ、シンガポール、ハワイ、米国、イタリア、スペイン)旅行する娯楽目的の身勝手な貴方。何かあったら、自己責任で政府への保護は要らないですね?負担請求に応じますね?
投稿: wild lewdman | 2004.04.24 19:12
>wild lewdman
揚げ足の取りドコロたっぷりの文章ですが、あえてイチイチ突っ込まないことにします。
しかし1ヶ所、明らかに誤っている箇所がありますので、指摘しておきます。
>飽くまで、国民がピラミッドの最上位にあるのです。
「ピラミッド」の意味するところはどのようにでも受け取れそうですが、この1文は明らかな間違いです。
「ピラミッド」の頂点、最上位は、日本の場合、言うまでもなく、
「法」
つまり、ルールです。
「国民」などという、漠然としたモノを最上位に位置づけることはできませんし、wild lewdmanさん自ら「法治国家」とおっしゃってもいます。
「法」は、国民の総意に基く、という前提のモノでもありますが、とにもかくにも、「法」こそが我々を支配する、唯一、最大のモノであることを忘れてはいけません。
そして、「自由」には、常に「責任」が伴うことも、忘れてはいけないと思います。
投稿: たろー。 | 2004.04.24 19:38
だから3人は自己責任ですか?
投稿: wild lewdman | 2004.04.25 01:10
だから僕は、16日に書いたはずです。
>まもなく帰国する3人の行動及び責任等については、非難されるべきではない、と考えます。
と。
非難されるべきではない。
かと言って、賞賛されるものでもない。
…ただ、「そういう行動をした」というだけのものです。
国家としては、最大級の警告を出した。
3人は、それを知りつつ、己の信条に基いて行動した。
それで、迷惑を被った人もいた。
(感謝する人もいた)
3人には、「己の信条に基いて自由に行動する権利」がありますが、それよりも向こう側には、ジツは何もありません。
つまり、
「法は、権利の上に眠るものを保護しない」
ということです。
鷹揚に言えば、
「勝手にしろ」
ということです。
そういうことを、世間では
「自己責任」
と言っているのかも知れませんが、僕はこの言葉の定義がよくわかりません。
とにかくも、wild lewdmanさんが最初に書かれた文そのものに、突っ込みどころが数多く存在しますが、全て突っ込むべきですかね???
投稿: たろー。 | 2004.04.25 01:32