潮目を迎えたイラク情勢
解放された3人の人質には、武装グループからの手紙が託されているそうな。
ファイディ師によると、手紙は人質解放の理由について、「日本で自衛隊のイラク派遣に反対する世論が高まり、日本人がアラーの名前を書いた横断幕を掲げ、東京でデモを行っているのを知った。人質の家族の気持ちにも共感した」と記している。 その上で、改めて自衛隊のイラクからの撤退を要請。今後、イラクで米国が率いる連合軍に協力している国の人質を拘束した場合、「次は許さない」と警告している。
「自衛隊のイラク派遣に反対する世論」が、高まってるのかどうかはわからないが、「イラクで米国が率いる連合軍に協力している国」に対する風当たりは、世界的に強くなってきているんだろうと思う。
と、いうよりアメリカ自体(というかブッシュ大統領の政策)が、かなり苦しい時期を迎えているのは確実で、先日、わざわざ「現在の政策を堅持する」と会見で強調していたことからも、それは見てとれる。
ヨーロッパにおいては、イギリスと共にアメリカにとっての有力同盟国であったスペインが、列車テロの影響からあっさり与党が変わってしまい、「6月までにアメリカが政策を転換しないかぎり、6月30日を期限に軍を引き上げる」と言ってしまっている。
イラクにおいても、もともと深く対立していたはずのシーア派とスンニ派が、「反アメリカ」ということでは手を結びつつあるようだ。
アメリカ国内でも、ブッシュ政策への支持率は急落しているようであるし、落ち着いて考えてみれば、「アメリカ(というかブッシュ)の味方はどこにいるんだろう?」というような状態になってしまっている。
もちろん日本だけは「日米安保」という”黄門様の印籠”がある以上(しかも日本は建前上、軍事力ゼロ)、アメリカに頭が上がろうはずもないが、11月の大統領選の結果いかんでは、アメリカの政策自体、根本的に変わる可能性が高い。
…と言うよりも、個人的には今のアメリカの”暴力的”もしくは”力ずく”とでも言うべき軍事政策は、なんとしても転換してほしいと思うし、またそうしなければ早晩アメリカは世界的に孤立してしまうように思う。
また、最近の新聞等を見る限り、イラクでのアメリカ軍は、かなりの苦戦を強いられているように見える。
ブッシュ大統領が、わざわざ
イラクの大半は安定している
(2004.4.14産経新聞夕刊より)
と発言しているのも、よけいにその印象を強める。
(と、いうよりも、”敗色濃厚”というふうにすら見える)
「軍事で負ければ政府は倒れる」
ということを言ったのは、”竜馬がゆく”の中での坂本竜馬だが、「たかが小説じゃないか」、とばかにもできない。
イラクにおいて、アメリカの軍事的弱さが露見したら、日本のような国はどうなるのか。
僕は、憲法を改正して日本も軍隊をうんぬん、などとはあまり考えたくもないし、手続きからしてもどだい無理だろうとは思うが、アメリカの現状の体たらくを見ていると、そのあたりにも不安は募る。
(こういうふうに考えていくと、解放された3人の行動の責任などは、ちっぽけな、どうでもいいことに思えてくるし、自衛隊のイラク撤退うんぬんは、”テロに屈する”という形以外であれば、アメリカの政策転換ぐあい、イラクの情勢などを見計らって、イラクの人たちが望むようにしてあげればよい、と思えてきた)
第三次世界大戦のなか、
「必死に生きなければならない時代」
…なんてのが来なければいいのだが、と祈るばかりだ。
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コメント
…と、思ってたら
イラク主権、国連主導の暫定政権案…米が方針転換へ
…やっぱり、そやろねぇ。
投稿: たろー。 | 2004.04.17 10:55
日本軍御一行様が6月30日までイラクにご滞在されるとなれば、出張日当だけで10億円以上の血税が露と消えるわけでございます。
どんな勝負でも降りるチャンスを逃したら大負けしてしまう。それはポーカーだろうが株だろうが一緒ですよね。負けるが勝ち(負けるが価値)というニッポン人の巧妙な戦術も既に昔話、ほんとフツーのダメな国になっちゃったなー。
もともと決断が出来る国家ではなかったけれど、敗戦が濃くなってくると玉砕するまで体面を保とうとする我が国だから、もう誰にも止められないのかもね。学習しないっつーか、これも恥の文化なんかねぇ。
投稿: ポップンポール | 2004.04.19 12:54